ヘルパンギーナについての解説

ヘルパンギーナについて

ヘルパンギーナ(英: Herpangina)は、コクサッキーウイルスの一種が原因となって起こるウイルス性疾患。手足口病と同様、夏季を中心に乳児や幼児に流行する、いわゆる夏かぜの代表的疾患。

原因ウイルスはピコルナウイルス科内のエンテロウイルス属に属するコクサッキーウイルスA群(2,3,4,5,6,10型)が主で、他にB群やエコーウイルスで発症する場合もある。

Herpanginaは、angina(ラテン語で扁桃炎)に、herp(ギリシャ語で「這う」)を冠したもの。

症状
潜伏期は2~4日程度で、初期症状として突然の高熱と咽頭痛がある。その後、咽頭粘膜が赤くなり、口腔に1?5mmの小水疱が数個出現する。小水疱が破れて潰瘍になると痛む。熱は1~3日間程度続き、粘膜疹はそれよりも長引く。 口の中が痛むことから不機嫌、拒食、哺乳障害が起きやすいが、ほとんどは予後良好である。発熱時に熱性けいれんを伴うことがあり、まれに無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがある。

症例がより多い手足口病とは、発熱が39?40℃の高熱となり、発疹が口腔に限られる点が異なる。