阿修羅とは
阿修羅(あしゅら、または、あすら)は、八部衆または二十八部衆に属する仏教の守護神です。修羅(しゅら)とも言われています。 大乗仏教時代に、その闘争的な性格から五趣の人と畜生の間に追加され、六道の一つである阿修羅道(修羅道)の主となりました。
古代インドのアスラが仏教に取り入れられたものといわれています。古代インドでは生命生気の善神であったが、帝釈天の台頭に伴い、ヒンドゥー教で悪者としてのイメージが定着し、地位を格下げされたと考えられています。帝釈天とよく戦闘した神で、名称も、本来サンスクリットの asu(息、命)に由来するが、悪者とみなされるようになってからは、「a」が否定の接頭語と解釈され、非天、非類などと訳されています。
仏教に取り込まれた際には、仏法の守護者として八部衆に入れられました。なお五趣説では認めないが、六道説では、常に闘う心を持ち、その精神的な境涯・状態の者が住む世界、あるいはその精神境涯とされています。なお、「法華経」では阿修羅(アスラ)の扱いは全く異なり、「法華経」では阿修羅は基本悪として書かれることは圧倒的に少なく、基本的には三善道の1つ、もしくは八部衆の1つとして描かれており善趣の存在です。